1. はじめに

本ブログ「$のなる木」をお目に留めて頂きありがとうございます。
今回は超高配当ETFの1つとして注目が高まっている、JPモルガン・米国株式・プレミアム・インカムETF(JPMorgan Equity Premium Inco(ティッカー:JEPI)について解説したいと思います。
2022年の分配金が確定し、なんと驚異の利回り13.4%とかなり高く、昨年の株安局面でも直近1年のトータルリターンが-0.37%と踏ん張っている優秀なETFです。
ちょっと特殊なで複雑なETFなので、その仕組みを明らかにするとともに、当ブログ管理者なりに買うべきか、それとも買わなくても良いのか、買うならどんな買い方が良いのかを解説します。
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2. 注目の集まる高配当ETF「JEPI」とは
こちらはリアルタイムチャートです⇧
2020年新たに注目が集まる高配当銘柄として、今回解説するのが、JPモルガン・米国株式・プレミアム・インカム ETF(JEPI)です。
2020年5月にスタートしたETFですが、日本の証券会社では楽天証券、sbi証券、マネックス証券が21年10月下旬ごろから取り扱いがスタートしています。
高インカムゲイン利回りを得ることができるETFとして投資家の間でかなり話題になっています。
※ちなみにライバルとしてよく比較の出るQYLDの1年トータルリターンは22年7月10日時点で-10.19%。JEPIが10%程度上回っています。
そもそもETFとは
ETFとは Exchange Traded Fundsの略で証券取引所に上場し、自由に売買することのできる投資信託で、自由度が高い反面、株みたいなものですので価格変動が激しいです。
投資信託というのは私たちの代わりに投資会社のファンドマネージャーがお金を運用してくれて配当や値上がり益を受け取るものですが、運用手数料として信託報酬というものがかかります。
投資信託を購入する場合は、買い付けにかかる手数料と信託報酬がどれぐらいなのかしっかりチェックしておかないといけません。
銀行や証券会社の窓口や営業マンから購入する場合は購入手数料2%、信託報酬1.5%(1年で運用額の1.5%を払う)などという経費のお高い投資信託もあります。
また、投資対象が下がればもちろん価格も下がりますので元本割れすることも多々あります。
3. JEPIの概要と保有銘柄
JEPIの概要は以下の通り。念のためライバルとされるのQYLDと比較してみるにします。
| JEPI | QYLD | |
| 銘柄数 | 103 | 103 |
| ファンド総資産(10億ドル) | $10.39 | $6.8 |
| 上位10銘柄構成比 | 19.05% | 54.25% |
| 経費率 | 0.35% | 0.60% |
| 直近配当利回り(税込) | 6.64% | 11.77% |
JEPIは特殊なETFのため経費率は0.35%とインデックスファンドの手数料と比べると、少し高めですがコールオプションなど一個人投資だと難しいことを行っていますので仕方ない気もします。
ただしQYLDよりは安い。
※なおファンド自体の総資産は2021年11月時点ではQYLDの方が大きかったのですが、現在はJEPIが逆転しています。
そして特徴的なのがJEPIの投資信託部分の上位10種は以下の通りです。

2025年2月時点で1位を独占する「ELN」はそれぞれ償還期限が異なる、後述するエクイティリンク債です。
それ以外は上位銘柄での約1.6%前後で続いており、アップサイドが期待できる大型銘柄となっています。
またJPモルガンの公式HP上でのJEPIの運用方針は下記です。
【運用方針】
・米国の大型株とオプションの売却を組み合わせたポートフォリオからインカムを獲得し、株式の配当金とオプションプレミアムを原資として毎月分配を目指します。
・独自のリサーチプロセスによって分散された低ボラティリティの株式ポートフォリオを構築します。このリサーチに基づいて株価の割高・割安を判断し、リスク・リターン特性の向上を目指します。
・毎月のインカムの分配に加えて、S&P500指数よりもボラティリティを抑えながら同指数の値上がり益の部分的な恩恵を享受することを狙った運用を行います。
JEPIの特徴とは
特徴はコールオプションの販売と米国大型株への投資を組み合わせて収入を生み出し、オプションプレミアムと株式配当から月額の分配金を作り出すETFです。

JEPIはコールオプション取引をベースとしたELN(エクイティリンク債)を活用して、高利回りのクーポンを得つつ満期に債券を償還、複数の大型株を保有し、そちらでキャピタルゲインを狙うという構造になっています。
コールオプションの販売は、対象株価が大きく上がった時に損失価格が極大化する反面、S&P500が下がった時、オプションは行使されないので、オプションの販売手数料を満額手にできるものです。
JEPIはこの仕組みELNを活用して行います。そしてアップサイドリスクはポートフォリオの8割超を占めるS&P500の大型株へ投資して賄うのです。
JEPIのELNとは何か?
これは、仕組債の一種で、対象銘柄(JEPIの場合はS&P500)の株価に応じて、元本償還時の価格(やクーポン)が変化する金融商品です。
4. JEPIの仕組みと本質 ELNを通じてコールオプションを販売
ELNを通じたコールオプションの販売は基本的には、
①満期日の価格 < 行使価格の時
オプションは行使されず、売り手は当初の額面価額の満額を受け取る
②満期日の価格 > 行使価格の時
オプションが行使されるので、売り手は当初の額面よりも低い額を受け取る
というものです。ELNだけだとS&P500が上がった時、損をするわけです。
JEPIのボラティリティを抑えるカラクリ
JEPIは、S&P500よりもボラティリティを抑えることを目的とするETF。
そのためにELNの構成比率を15%に限定するとともに、異なる満期日のELNを複数所有します。そして、残る85%はS&P500の大型銘柄を保有します。
これによって、
①S&P500が大きく値上がりした時
85%の保有株式の値上がり幅 > ELNの損失 となり、JEPI自体の株価が上昇
ただし、
8割の保有株式の値上がり幅 – ELNの損失分にアップサイドは限定。
つまり普通にS&P500を購入するよりも上昇は小さくなる。
一方、
②S&P500が大きく値下がりした時
85%の保有株式の値下がり幅をELNの満額受け取り分が補填
つまり普通にS&P500を購入していた時よりも、損失が小さく済むという理解です。
これによって、上下の両方のリスクを抑えているということです。
5. JEPIのリスクと魅力
JEPIは極めて高配当でありながら、キャピタルゲインも望めるユニークなETFとなっています。
ただ、注意したい点があります。
ボラティリティが低いということは、ダウンサイドだけでなくアップサイドも低い点です。
例えばコロナショックのように、一気にドーンと落ちて、その後急回復した場合、多くの指数はコロナショックから1年半が経過した今、当時の価格を大きく上回っているものがほとんどです。
JEPIの場合はどうなのかを確認したいところです。
しかし、この銘柄はコロナ後に組成されたものなので履歴がありません。
6. JEPIの注意点

最近注目を集めているJEPIの注意点について紹介していきます。
JEPIの注意点 (1)運用期間が浅い
JEPIは設定日が2020年5月20日で、まだ運用の実績が長くありません。
大きな暴落が起きた時にどういった動きを見せるか、暴落でどの程度の分配金が支払われるのか支払われないのかなど、不透明な部分が多く注視していく必要があります。
2022年の年初から対象指標であるS&P500が下落傾向にあった中で、S&P500の下落幅よりは小さく抑えられていて、運用方針に沿った運用が行われているようには見受けられます。
JEPIの注意点 (2)信託報酬が高め
JEPIの信託報酬(経費率)は年間で0.35%と若干高めではあるものの、特殊な運用を行っている高配当のETFであることを考えると、そこまで高いというわけではないです。
信託報酬(経費率)の0.35%/年があっても、配当利回りが十分に高く、個別株でもパフォーマンスが出ていれば問題ないですが、運用の実績が積まれて安定するまでは注視していく必要があります。
信託報酬とは
ETFを管理・運用してもらうための経費として、ETFを保有している間はずっと支払い続ける費用のことです。これは別途支払うのではなく、年率の値が日割りされて基準価額の計算時に費用として信託財産から差し引かれます。
JEPIの注意点 (3)分配金が安定していない
運用の実績が浅くデータが少ないので販売された2022年より、始めて1年間運用された2023年の方が1回あたりの分配金が低くなっていて、2023年は好調と分配金が安定していないです。
実際問題として2024年度は過去最低水準の分配金支払いのベースとなってしまいました。
運用の実績が浅いので開始当初のブレが大きくなっている可能性が高いですが、そのブレを自分が許容できる範囲か注視していく必要があります。
7. JEPIの配当実績
| 年 | 年間合計 | 月平均 |
|---|---|---|
| 2024年 | $3.8216 | 約 $0.3184 |
| 2023年 | $4.6182 | 約 $0.3848 |
| 2022年 | $6.3621 | 約 $0.5302 |
| 2021年 | $4.1612 | 約 $0.3467 |
| 2020年 | $3.2297 | 約$0.4613(7月から) |
JEPIは2020年5月20日から開始され運用実績が浅いETFで、1年間を通りて分配が行われたのが4回です。
1株当たり月平均では開始以来の最高になっていて直近では約$0.5くらいとなっています。
がここ数年は減配傾向にあります。
$3.8216(円換算 約600円)※1$=157円
参考までに全期間の配当実績はこちら⇩
8. JEPIの買い方 JEPIを買うべきか
JEPIの買い方
JEPIの買い方は日本の証券会社では楽天証券、sbi証券、マネックス証券で購入ができます。
当ブログ管理者は一貫してSBI証券を一番押しています!!
使いやすさ/安心感/取り扱い銘柄数/その他どれを取っても、現状SBI証券に勝るもにはないと思います。
JEPIを買うべきか
下記に当てはまる方は購入を検討してみても良いのではないでしょうか。
(1)配当金が毎月欲しい人
(2)不労所得の配当金に興味のある人
(3)株価の上下で疲れる人
JEPIは金融資産総額を最優先して大きく増やしたい人には向きません。
高配当投資をして年間配当額を積み増したい人は、最初に一気に購入して、あとは定期的に購入していく、配当の再投資を通じて自己増殖をしていくという形が良いと思います。
QYLDと比べると、経費率が低い点、金利上昇局面での懐の深さ(QYLDは銘柄特性上、動きようがない部分がある)という点で買いやすい銘柄ではないかと思います。
今後リセッションの足音が大きくなる中、JEPIは日本でいっそう注目されることは間違いないでしょう。
※2025年始時点では、QYLDの方が大きく利回りが高く、配当狙いであるならば正直JEPIを強くはおすすめし辛い状況です。
9. さいごに
当ブログ管理者の個人的な感想としては、今後もPFに入れたい(既に保有済み)と考えており、より自身PFの配分(%)を増やしていきたいと考えています。
特殊な運用方法は個人投資家には難しいことも多く、信託報酬の0.35%程度なら許容範囲だと考えます。
ETF全体的なことでは、高配当系ETFにしても普通のETFにしても「結構優秀」だと思います。
あえて悪い言い方をするのであれば「インカムとキャピタルの両立」が達成したい人以外は、割と中途半端なのは否めないかもしれません。
本日はこの辺で。
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